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税制改正の大綱が閣議決定(法人課税)
2017年1月5日
法人課税について、研究開発税制の見直し、所得拡大促進税制の見直し等が行われることになりました。
研究開発税制においては、研究開発減税の対象にAI(人工知能)を活用したサービスが含まれることになりました。IoT(コンピュータのみならず、様々な物体(モノ)に通信機能を持たせ、相互に通信する)等の分野におけるビジネスを税制で支援することとなりました。
また、所得拡大促進税制においては、大法人について平均給与等支給額要件(現行は前年度超→前年度比2%以上増)の見直しや、平均給与等支給額が前年度比2%以上増加した場合の控除税額の見直し(拡充)が行われることとなりました。
このほか、地域中核企業向け設備投資促進税制の創設など、中堅・中小企業向けの税制支援も行われることとなりました。
詳しくは、以下を参照ください。
平成29年度税制改正の大綱の概要
http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2017/29taikou_gaiyou.pdf
平成29年度税制改正の大綱
http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2017/20161222taikou.pdf
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年末年始行事にかかる交際費の取扱いについて
2016年12月5日
年末年始のあいさつ回りや新年会、忘年会などで忙しい時期になりました。
この時期には毎年交際費の支出が多くなりますが、資本金1億円以下の中小企業では800万円を超える交際費には法人税がかかってくるため、ぱっと思いつくケースが税務でいう『交際費等』に該当するか例を挙げてご説明します。
- お歳暮 交際費等の定義は、得意先や仕入先その他事業に関係のある者に対する接待、供応、慰安、贈答などの行為のために支出する費用です。ですので、交際費に該当します。
- 取引先を集めて開催する忘年会、新年会の費用 これも交際費に該当します。自社の社員のみの忘年会、新年会は福利厚生費です。
- 取引先主催の忘年会に出席するためのタクシー 得意先等に対して自社が行う接待のために支出するものではありませんから、交際費等に該当しません。単なる旅費交通費に該当します。
- 挨拶回りの際に渡す自社の社名入りのタオルの製作費 カレンダー、手帳、手ぬぐいなどを贈与するために通常要する費用や不特定多数の者に対する宣伝的効果を意図した費用は、交際費等には含まれないものとされ、広告宣伝費となります。ただし、高額すぎるものは交際費となります。
- 歳末セールと銘打って、売上高に応じて景品を交付する費用 その景品がおおむね3,000円程度の物品で、その種類・金額が確認できるものであれば交際費に該当せず、販売促進費となります。ただし、高額なものや、あとで何を渡したか確認できないようであれば交際費になります。 このように、内容によっては交際費に該当しないものもあります。経理担当者や会計事務所に領収書だけ渡したのでは判断が付かないこともありますので、稟議書や状況のメモ書きを添えるなどして有利な会計処理ができるよう心がけてください。
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金融所得課税の一体化
2016年12月5日
「金融所得課税の一体化」に向けて、公社債等の税制の概要が平成28年1月から大幅に変わっています。
・国内株式や投資信託と損益通算が可能になりました。
・譲渡損失に関する3年間の繰越控除が可能になりました。
・特定口座への組入れが可能になりました。
これにより、例えば上場株式で10万円の売却損があり、債券で償還損益10万円の利益
が出た場合、今までは債券の10万円の利益に対して課税されていましたが、今後は損益通算により課税されなくなりますし、損失のほうが多かった場合、3年間の繰越ができます。
金融庁の資料より
http://www.fsa.go.jp/policy/shokenzeisei/02.pdf
国税庁のパンフレット
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tebiki2015/kisairei/kabushiki/pdf/17.pdf
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法定調書作成に当たっての留意点
2016年12月5日
早いもので今年も後僅かとなり、1月になると法定調書の提出が待っています。
マイナンバー制度の導入により、平成27年10月からマイナンバー及び法人番号が通知され、平成28年1月から順次利用が開始されました。申告書や法定調書などを税務署に提出する方は、これらの税務関係書類にマイナンバーや法人番号を記載する必要があります。
法定調書の提出義務者(支払者等)は、平成28年1月1日以降の金銭等の支払等に係る法定調書に、原則として金銭等の支払を受ける方及び支払者等のマイナンバー又は法人番号を記載する必要があります。法定調書の作成にあたり、マイナンバー関係の様々な疑問を解決するため、国税庁よりFAQが公表されています。
法定調書に関するFAQ
https://www.nta.go.jp/mynumberinfo/FAQ/houteichosho_qa.htm#a11 -
法定調書や給与支払報告書を提出しなかった場合のリスクについて
2016年11月8日
毎年1月31日までの期限の事務作業として、法定調書合計表の提出や給与支払報告書の提出があります。
年末調整ですべての従業員の源泉徴収票を作成したあと、調書を税務署や市町村に提出する作業ですが、今年からマイナンバーも加わったことにより、事務作業がより煩雑になることが懸念されます。
そこで、もし、従業員の一部が会社に自分のマイナンバーを教えたくないというケースが合った場合には、会社側は役所に対しどういった対応をしたらよいのでしょうか?
マイナンバーを教えてくれなかった従業員の調書はマイナンバーの欄が空白なので提出しなくて良いかというと、もちろん、そうではありません。マイナンバーの記載は義務ですが、役所では、マイナンバーの記載がなくても受理してくれます。
従業員には、個人番号の記載は、法律で定められた義務であることを伝え、それでも提供を受けられない場合は、提供を求めた経緯等を記録、保存するなどし、単なる義務違反でないことを明確にしておいてください。
もし、法定調書や給与支払報告書の提出をしなかった場合または偽りの内容で提出した場合には、一年以下の懲役又は50万円以下の罰金というリスクがあります。(所得税法第242条、地方税法第317条の4)
これまでも、従業員やパートから提出しないでくれと頼まれたというケースや、外国人だから提出したくないというケースで提出していないという話を聞くことがありますが、よくリスクを理解した上で正しい事務処理をお願いします。
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年末調整での最小限のマイナンバーの取扱い方法について
2016年11月8日
今年の年末調整はマイナンバー導入後の初の年末調整となります。
法定書類に記載するマイナンバーは義務である一方、会社や取扱担当者に厳重な管理が求められます。
そのため、不必要なものには書かないことや、最低限のものだけにとどめることが漏洩や紛失のリスクを少なくする方法の一つです。
まず確認しておきたいのが、受給者交付用の源泉徴収票にはマイナンバーは書く必要がありません。必要なのは、法定調書で添付する税務署提出用と市町村に提出する給与支払報告書のみです。
また、扶養控除申告書に従業員やその扶養親族のマイナンバーを書く必要がありますが、会社がそれらを別紙で一元管理している場合は扶養控除申告書への記載を省略できます。
今後の事務手続きの参考にしてください。
国税庁HP
http://www.nta.go.jp/mynumberinfo/pdf/mynumber_gensen_hotei.pdf
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セーフティ共済を利用したお手軽節税のご紹介
2016年10月5日
独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する中小企業倒産防止共済(いわゆるセーフティ共済)は、本来は、取引先企業の倒産の影響により中小企業が連鎖倒産するのを防止するための共済制度です。
しかし、掛金(月額5千円~20万円)が全額損金になり、年払いもできるため、満額の800万円に達するまで手軽に節税保険としても利用できます。
利用方法の例をご紹介します。
① 決算直前で利益が予想以上に出てしまったA社の場合
セーフティー共済の『契約申込書』と『前納申出書』を決算月の5日までに中小機構が受理できるよう、銀行や商工会議所などの登録取扱機関に提出します。
掛金を月額20万円にして12ヶ月分払うように設定すれば240万円の経費が作れます。
②毎月20万円の掛金を払っているが決算直前で利益が予想以上に出てしまったB社の場合
セーフティー共済の『前納申出書』を決算月の5日までに中小機構が受理できるよう、登録取扱機関に提出します。決算月に12ヶ月分経費が作れますので、最大年間460万円の経費を作れたことになります。
③今期は利益が出て決算月に月額20万円を年払いしたが、来期は利益が出ない見込みのC社の場合
来期は『前納申出書』を提出せず、『掛金月額変更申込書』を20万から5千円に変更して登録取扱機関に提出します。こうすることで、無駄な経費や支出を抑えることができます。
セーフティー共済の掛金は、通常最低40ヶ月掛ければ満額返戻されます。また、最大の800万円まで掛けていた場合は、取引先倒産時には掛金総額の10倍または被害額のどちらか少ない金額を借りることができます。
解約した場合は利益になりますが、業績の悪い期に解約した場合は税負担も軽減できます。
これほど使い勝手の良いものは無い!という保険ですので、まだご利用していない事業者はご検討してみてはいかがでしょうか?