震災義援金の損金算入について
2018年7月3日
平成30年6月18日に大阪北部で大規模な地震がありました。被害を受けられた皆様方に、心からお見舞い申し上げます。
関東ではあまり被害がないため、今回は震災義援金を支出する立場とし、その支出が損金になるかどうかについて書かせていただきます。
1. 100%損金になるもの
① 都道府県の災害対策本部や義援金配分委員会に対する支出
② 日本赤十字社の「大阪府北部地震災害義援金」口座に対する支出
③ 中央共同募金会の「各県の被災者の生活再建のための義援金」と「地震災害におけるボランティア・NPO活動支援のための募金」に対する支出
④ 被災地域の救援活動や被災者への救護活動を行っている認定NPO法人に対する支出
⑤ 最終的に国,地方公共団体に拠出される募金団体に対する支出
⑥ 被災した同業者団体の構成員を支援するために支出される同業者団体への災害見舞金の支出
⑦ 被災地の取引先へ被災前の取引関係の維持・回復を目的として,通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間における支出
2. 必ずしも100%損金にならないもの
① 認定を受けていない一般のNPO法人に対する震災義援金の支出
② 日本赤十字社の事業資金としての寄付金の支出
③上記のほか、最終的に国、地方公共団体に拠出されない義援金の支出
あくまでも義援金は被災者に対する気持ちですので、損金になる・ならないの話はナンセンスかもしれませんが、会社の限られた資金の中で義援金を最大限に効率よく支出すると考えた場合には意味のあることかと思います。
上記の通り、100%損金になるものとならないものがありますので、その判断をするため義援金の専用口座への支出かどうか?最終的に国・地方公共団体に拠出されるものかどうか?が分かるように受領書などの証明書類の保管をお願いします。
また、寄付金は支出した日の属する事業年度で損金算入されます。決算時点で未払計上した場合は、その後に払った新年度の損金になりますのでご注意ください。