セーフティ共済を利用したお手軽節税のご紹介
2016年10月5日
独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する中小企業倒産防止共済(いわゆるセーフティ共済)は、本来は、取引先企業の倒産の影響により中小企業が連鎖倒産するのを防止するための共済制度です。
しかし、掛金(月額5千円~20万円)が全額損金になり、年払いもできるため、満額の800万円に達するまで手軽に節税保険としても利用できます。
利用方法の例をご紹介します。
① 決算直前で利益が予想以上に出てしまったA社の場合
セーフティー共済の『契約申込書』と『前納申出書』を決算月の5日までに中小機構が受理できるよう、銀行や商工会議所などの登録取扱機関に提出します。
掛金を月額20万円にして12ヶ月分払うように設定すれば240万円の経費が作れます。
②毎月20万円の掛金を払っているが決算直前で利益が予想以上に出てしまったB社の場合
セーフティー共済の『前納申出書』を決算月の5日までに中小機構が受理できるよう、登録取扱機関に提出します。決算月に12ヶ月分経費が作れますので、最大年間460万円の経費を作れたことになります。
③今期は利益が出て決算月に月額20万円を年払いしたが、来期は利益が出ない見込みのC社の場合
来期は『前納申出書』を提出せず、『掛金月額変更申込書』を20万から5千円に変更して登録取扱機関に提出します。こうすることで、無駄な経費や支出を抑えることができます。
セーフティー共済の掛金は、通常最低40ヶ月掛ければ満額返戻されます。また、最大の800万円まで掛けていた場合は、取引先倒産時には掛金総額の10倍または被害額のどちらか少ない金額を借りることができます。
解約した場合は利益になりますが、業績の悪い期に解約した場合は税負担も軽減できます。
これほど使い勝手の良いものは無い!という保険ですので、まだご利用していない事業者はご検討してみてはいかがでしょうか?