土地の評価単位について
2016年9月2日
平成27年に相続税の増税がされたことにより、このところ相談や申告件数も増えてきているように感じます。
相続税の申告をするにあたり財産評価は欠かせませんが、メインはやはり土地の評価になるでしょう。
土地を評価するにあたり、最初に検討する事項に「評価単位」があります。
例えば、「借地権の目的となっている宅地を評価する場合において、貸付先が複数であるときには、同一人に貸し付けられている部分ごとに1画地の宅地とする」とされています。
被相続人(亡くなった方)がAさんとBさんに土地を貸し、AさんBさんが建物を建てていた場合、たとえそれが隣接していて登記上一筆の土地だったとしても、Aさんに貸している部分とBさんに貸している部分を分けて評価することになっています。
一体で評価するのと分けて評価するのとでは、間口や土地の形が変わってくるので、結果が異なる場合があります。
また、自宅に隣接して月極駐車場があるような場合も、利用単位が異なることから一体で評価することはできません。
例えば三大都市圏の市街化区域であれば、原則500㎡以上の広大な土地で一定の要件を満たすものについては、評価額を大幅に低くするという規定があるのですが、一体で考えれば広大でも、分ければ広大では無いと判断される場合もあり、評価単位の判断は慎重に行う必要があります。