給与等に係る経済的利益
2021年1月6日
役員や従業員(以下役員等とする)に対する役員報酬、給与は、一般的には金銭にて支払われる場合がほとんどだと思います。
しかし、金銭の支払いに限らず、事業者が物品等を無償又は低額で役員等に販売し、又は住宅などを無償又は低額で役員等に貸し付けた場合などにおいても、その本来の販売価額又は通常賃料との差額は、事業者が役員等に対し経済的利益を与えたことになります。
その経済的利益は税法上給与として捉えられ、原則として所得税の課税対象となり、このような経済的利益を、金銭により支払われる給与とは区別して「現物給与」と呼ばれます。
その中でも課税されない利益、区分により取扱いがかわる利益があります。
例えば下記がその例になります。
使用者が永年勤続した役員又は使用人の表彰に当たり、その記念として旅行、観劇等に招待し、又は記念品(現物に代えて支給する金銭は含まない。)を支給することにより当該役員又は使用人が受ける利益で、次に掲げる要件のいずれにも該当するものについては、課税しなくて差し支えないものがあります。
1.利益の額が、当該役員又は使用人の勤続期間等に照らし、社会通念上相当と認められること。
2.当該表彰が、おおむね10年以上の勤続年数の者を対象とし、かつ、2回以上表彰を受ける者については、おおむね5年以上の間隔をおいて行われるものであること。
他にも一定の要件を満たせば課税しなくて差し支えないものがあります。
詳細は国税庁のHPを参考にして下さい。
https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/05/03.htm