〈給与の源泉徴収税額の求め方〉
2023年6月2日
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書を提出している源泉徴収義務者の源泉徴収した所得税および復興特別所得税の次回の納付期限は令和5年7月10日(月)となります。日頃から源泉徴収は正しく行えているでしょうか。税務調査で指摘を受けた場合は遡って納付する必要があり、場合によっては不納付加算税が課される可能性もあります。今回は給与を支払うときに源泉徴収をする所得税および復興特別所得税の額の求め方について確認してみましょう。
給与を支払うときに源泉徴収する所得税および復興特別所得税の額は、「給与所得の源泉徴収税額(月額表および日額表)」(以下「税額表」といいます。)を使って求めます。
この税額表は、給与の別、「給与所得者の扶養控除等申告書」の提出の有無および給与の支給方法に応じ、次のように使用します。
①「月額表」を使う場合
「月額表」を使うのは、次のような給与を支払う場合です。
(1)月ごとに支払うもの
(2)半月ごと、10日(旬)ごとに支払うもの
(3)月の整数倍の期間ごとに支払うもの
また、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与については「甲欄」を、その他の人に支払う給与については「乙欄」を使って税額を求めます。
②「日額表」を使う場合
「日額表」を使うのは、次のような給与を支払う場合です。
(1)毎日支払うもの
(2)週ごとに支払うもの
(3)日割で支払うもの
(4)日雇賃金
※(1)~(3)については日雇賃金を除きます。
上記の(1)から(3)に掲げる給与のうち、「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出している人に支払う給与については「甲欄」を、その他の人に支払う給与については「乙欄」を、(4)の日雇賃金については「丙欄」を使って税額を求めます。
日雇賃金とは、日々雇い入れられる人の労働した日または時間によって算定される給与等で、労働した日ごとに支払を受ける(その労働した日以外の日において支払われるものも含みます。)ものをいいます。ただし、1ヶ所の勤務先から継続して2カ月を超えて給与等が支払われた場合には、その2カ月を超える部分の期間について支払われるものは含まれません。
なお、パートやアルバイトに対して日給や時間給で給与を支払う場合は、あらかじめ雇用契約の期間が2カ月以内と決められていれば、「日額表」の「丙欄」を使って税額を求めます。